世代の違い(小学校)

小学生の頃。私は何不自由なく育った。着るものも食べるものも。
アッパは、、というと、運動靴というものを履いたことがなかった。コームンゴムシン(黒いゴムでできた履き物)を履いて学校へ通った。白いゴムシンもあるが、それはもっと高級品。正月と盆に新しいゴムシンと体操服を1着買ってもらえる。それを 年がら年中着て過ごすのだ。それ以外には服も靴もない。

弁当のおかずは いつもキムチだけ。卵焼きなどをタマーにお母さんが入れてくれたが、他の子に見られると取られるので、弁当箱の底にしいてご飯で隠して持っていった。

チューインガムも貴重品なので、1日中かみ続け、夜寝る前にタンスになすりつけておく。そして次の朝、兄弟の中で一番早く起きた子が そのガムを噛む特権を得るのである。しかし他の家のタンスにくっついているガムは決して噛まない、というポリシーもあった。

ラーメンも珍しいので、ハルモニ(おばあさん)の許可がないと食べられない。
ある時、こっそりとラーメンを食べようと煮ていると、ハルモニが帰って来たので慌ててふたをしてなべを素手でつかんで持って逃げようとしたが,あまりにも熱くて土間に置いて隠れると、ハルモニがなべを見つけてふたを開けて中を覗き込んでそのまま去っていった。
アッパはマンネー(末っ子)なので、ハルモニもアッパには甘かったらしい。


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